英会話のニュアンスの違い<ビジネス英語・日常英会話・単語>
海外と日本では文化も違えば、英会話におけるニュアンスももちろん違ってきます。 日ごろよく口にするちょっとした表現でも、本来の意味と使っている意味に差があることもしばしば…。
そこで今回は、日本人が勘違いしがちなニュアンスの英語をピックアップしてご紹介したいと思いす。
目次
ビジネス英会話でのニュアンスの違い
まずはビジネス英会話でのニュアンスの違いです。日本語には尊敬語、謙譲語、丁寧語など、仕事をするうえでも使い分けるのが難しい表現が数多くあります。英語にも似たような感覚はあり、使う単語が1つ違うだけでビジネスシーンでは失礼にあたることもあるのです。1.尋ねる時の上から目線に注意
相手の電話番号や集合場所などを聞く時、「What」や「Where」を使いがちですが、フォーマルな場所や目上の人に対しては、少し偉そうに解釈される可能性があります。下記に例文を挙げてみます。- 電話番号を聞きたい時
- トイレの場所を尋ねる時
What’s your phone number?
「電話番号は?」とカジュアルな聞き方になり、ビジネスシーンでは失礼になる傾向があります。こういう時は、下記のように言い換えましょう。
May I have your phone number?
「お電話番号をお教え頂けますか?」という丁寧な表現を使った方が良いです。
Where is the toilet?
「便器はどこ?」と聞いているように伝わってしまう可能性があります。下記が正しい表現と言えるでしょう。
Could you tell me where the bathroom is?
「(すみませんが)お手洗いの場所を教えて頂けませんか?」と尋ねた方が丁寧でしょう。2.「would」や「could」を巧みに使う
丁寧な依頼を行いたい時には、「would」や「could」を使います。
Would you open the window?
「窓を開けて頂けますか?」と丁寧な言い方になります。
Will you open the window?
「窓を開けてもらえる?」的なカジュアルな口語調になります。
さらに丁寧な言い方ですと、
If you don’t mind, would you open the window?
「もし差し支えなければ、窓を開けて頂けないでしょうか?」という表現方法もあります。そしてお願いする時には、一般的に「please」を使えば丁寧な言い方と考えられていますが、
Open the window, please.
「窓を開けてください。」というように、それほど丁寧な言い方にならない場合が少なくありません。
Could you open the window?
「窓を開けて頂けませんか?」というように、「could」を使って丁寧な表現方法にしてみましょう。
3.英語での挨拶の違い
- 初対面の場合 日本では、初対面の相手に挨拶をするときには、丁寧にお辞儀をする習慣があります。英語圏の習慣では、初対面の相手に挨拶をするときには堅苦しくお辞儀をするのではなく、朗らかな表情をし、相手の目を見ながら挨拶をします。 特にビジネスシーンでは、積極的に握手をするようにし、
- 定型表現 英語ではないが日本語でよく使う定型表現 「宜しくお願いします」等、日本語では良く使う言葉でも、英語ではピンポイントにあてはまる表現がない言葉もあります。
- 「それでは、宜しくお願いします」Thank you in advance.「前もって宜しくお願いします。」
- 「~さんによろしく伝えてください」Say hello to~「~さんに挨拶しといてください(よろしくお伝えください)。」
Nice to meet you.
「初めまして」
もしくは
It’s my pleasure to meet you.
「お会いできて光栄です」のような一言を添えると好印象です。
そして、相手の名前を覚えることは日本のビジネスシーン同様。非常に重要です。
日常英会話でのニュアンスの違い
さてビジネス英会話の豆知識がわかったところで、次は日常英会話です。日常英会話の中でも単語が1つ違うだけで、変なニュアンスになっていますことがあります。あなたも海外に行ったときに使っているかもしれませんよ。英語表現によっては別の意味で通じてしまう!?
- お寿司は食べられますか?「~できる」という意味のニュアンス 正:
- 「4人家族です。」人数表現の方法 正:
- 住所はどこですか? 正:
- まだ9時ですよ。 正:
- 家に忘れてきました。 正:
- 昨日何時に寝たの? 正:
Do you eat sushi?「お寿司は食べられますか?」
誤:
Can you eat sushi?「寿司食を食べることは可能ですか?」
「can」とは、確かに「~できます」という意味ですが、正確には「~をする能力がある」という意味合いがあります。仮に日常生活で、「~を食べられますか?」という意図で尋ねると、少し不自然な意味、例えば、「寿司アレルギーとかはない?」という意味だと捉えられてしまう可能性があります。Do you eat sushi? と聞けば、日本人が意図したニュアンスで通じると考えられます。
We are a family of four. 「4人家族です。」
誤:
We are four family.「私たちは4家族です。」
“We are a family of (人数).”という表現方法は、知らないとすぐには出てこないかもしれません。良く使われる言い回しで、覚えていたら便利なので、覚えておきましょう。他にも、“There are four people in my family.”という表現方法もあります。
What’s your address?「住所はどこですか?」
誤:
Where’s your address?「住所はどこですか?」
「住所」という対象を聞いているので、「What’s」が正解となります。「Where」を使うならば、“Where do you live?”という表現方法となります。
It’s only nine.「まだ9時だよ。」
誤:
It’s still nine.「ずっと9時だよ。」
「もう帰るの!?まだ9時だよ。」と言う時は、「ほんの9時」というニュアンスで、「only」を使うのが適切です。「still」は何かが継続している状態を表す英語のため、「依然として」や「相変わらず」という訳になります。
I left it at home.「家に忘れてしまいました。」
誤:
I forgot it at home.「家で忘れました。」
「forget」は「思い出せない」「記憶がない」という意味の「忘れる」という意味となり、「物を忘れてきてしまった」という表現の時には使いません。この場合は、「置き忘れる」「置きっぱなしにする」と言う意味の「leave」を使います。あえて「forget」の方を使うなら、「I forgot to bring it from home.」「家から持ってくるのを忘れてしまいました」と表現できます。
What time did you go to bed last night?「昨日何時に寝たの?」
誤:
What time did you sleep last night?「昨日何時に眠っていたの?」
英語の「寝る」も細かい使い分けが重要です。「眠る」ことを「Sleep」といい、「ずっと眠っている状態」のことを指します。「go to bed」は「床に就く」ということで、「今から寝ます」という動作の意味を表します。「何時に寝たの」と表現したときは、「何時に床に就いたの」ということになりますので、「go to bed」を使います。同じ意味の単語でもニュアンスが違う
ここでは単語によるニュアンスの違いをより詳しく見ていきます。学校で習っていた英単語も、同じ意味だけどどちらを使っていいか、わからないものありましたよね?今回は厳選して4つの例を挙げてみました。1.「meet」と「see」
「meet」「see」共に、人に会うという意味の単語ではありますが、ニュアンスは異なります。「meet」:初対面の人に会う
「see」:前にもあった人/話したことがある人に会う
となります。例文を書くと
I’m going to back to Japan to see my family.
「家族に会うため日本に帰ります。」
※家族は顔見知りですので、「see」が適切です。
Nice to meet you! May I ask your name?
「初めまして、お名前伺っても良いですか」
※初対面の方なので、「meet」が適切です。
Nice to see you again.
「また会えて嬉しいです」
※以前会って挨拶をしたことがある人なので、「see」が適切です。
2.「interesting」と「funny」
「interesting」:興味深い・関心を引く「funny」:おかしな・ユーモアのある・愉快な
「interesting」は「好奇心をかきたてるような面白さ」で、「funny」は「笑ってしまうような面白さ」というニュアンスになります。例文を書くと
He is such a funny guy. He always makes me laugh.
「彼って本当に面白いことだよ。いつも笑わせてくれる。」
※ここではユーモアがあるという意味なので、「funny」が適切です。
This book is really interesting to me. I like leaning about feminism.
「この本は私にとって本当に面白い。フェミニズムについて学ぶのが好きなんだ。」
※ここでは本の内容が面白いという意味なので、「interesting」が適切です。
3.「wish」と「hope」
「wish」:起こってほしいけど、9割方かなわない、たぶんかなわない「hope」:叶うかもしれないけど、本当にそうなるかわからないとき
願望の実現可能性が意味の違いとなります。例文を書きますと
I wish I could fly.
「空を飛べたらなあ。」
※人間は飛べないので、「wish」が適切です。
I hope you’ll like it.
「気に入ってくれるといいなあ。」
※(1つ)プレゼントをあげる直前など、おそらく喜ばれるので「hope」が適切です。
4.「appointment」と「reservation」
「appointment」:時間と場所を決めて、何らかの目的で会う時「reservation」:座席や場所をキープする時
つまり、歯医者さんに診てもらう時、取引先と打ち合わせする時、弁護士に相談する時などは、「appointment」が適切です。レストラン、ホテル、飛行機、コンサートなどの座席や部屋を予約するときは「reservation」が正しい英語となります。例文を書くと
I have an appointment with my doctor.
「お医者さんの予約をとってあります。」
※病院の予約は「appointment」が適切です。
I’d like to make a reservation for two.
「二人で予約をしたいのですが。」
※レストランの予約は「reservation」が適切です。
まとめ
皆さん、いかがでしたか?学校で習った単語をそのまま使ってしまうと、実は海外ではニュアンスが違ったなんてことがあるかもしれません。今回はそんな日本と海外のニュアンスの違いについてお話しました。海外の方と話す時にどちらも使って、リアクションの違いを見てみるのも面白いかもしれませんね。関連記事
また、英会話習得の効果を高めるためのTipsにご興味がありましたら、下記より資料をダウンロードいただけます。
【資料のご案内】 英会話習得の効率を更に高める3つの手法とは
※こちらは、資料の一部を抜粋したものです。
【英会話習得効率を高める3つの原則と活用例】の資料ダウンロードはこちらから。
項目を以下に入力して続きをご覧ください。