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海外とのやりとりが発生したビジネスマン必見!英語メール3つのポイント

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社名が「漢字で10文字」というお堅い会社に入り、就職活動時には「英語なんてほとんど使うことがないから大丈夫」と言われて入社したのだが、入社して3年後に「海外事業企画部」なる部門に異動になった。実はこれは筆者の友人の話です。
現在、このようなケースが急増しています。「経済成長率が低く、人口も増えない日本市場は今後伸びない」と判断した会社の経営陣が、これまでほとんど手を付けていなかった海外市場の攻略に向けて重い腰を上げているのです。「これまで日常生活でさえ英語を使ってなかったのに、いきなりビジネスで英語を使えと言われても…」と愚痴を言いたくなりますが、ぜひ踏みとどまって英語に取り組んでみましょう。
上記のようなケースでは、多くの場合は会社側が海外現地法人をいきなり設ける前に色々と調査を行います。机上の調査もあれば、現地を訪問しての視察もあります。そして、現地訪問や視察のアレンジはメールで行うことが多いのです。英語の出番は、まずはメールでやってきます。今回は、英語メールを正しく使って、海外企業とのやり取りを滞りなく行うための3つのポイントについてご紹介します。

ビジネスで使う英語メールと日本語メールの違い

まず、3つのポイントに進む前に、ビジネスで使われる英語メールと日本語メールの基本的な違いについて確認していきましょう。

海外のメールは「結論が先、簡潔で分かりやすい」

まず、英語メールでは「結論が先、簡潔で分かりやすい」ことが重要です。例えば、下記に例文を挙げてみます。
Dear Ms. David Johnson,
This is Goro Minami of ABC corporation.
I’d like to have a meeting with your BCD Inc. about our future partnership discussion.
デビッド・ジョンソン様
私はABC株式会社の南 五郎といいます。
貴社BCD社とのパートナーシップについて打ち合わせを希望します。

相手の名前→自分の名前→メールの趣旨、と非常にわかりやすいですよね。このメールを受け取った人は、最初の3行を読めば、このメールの一番重要なポイントが分かるようになっています。

日本のメールは回りくどい?

日本のメールですと、下記のようなものが多いですよね。
BCD株式会社
事業開拓部 海外グループリーダー
長谷川 充 様

貴社ますますのご清栄のことと存じます。
また、平素大変お世話になっております。
ABC株式会社の南五郎と申します。

今回は貴社にお願いがあり、ご連絡をさせていただきました。
現在、当社では海外展開を検討しており…

(以後海外展開の詳細について記載)

よって、貴社との協業の可能性について一度お打合せさせていただきたく存じます。

結論を最初から言うのではなく、長々と検討の経緯、詳細を伝えた後で最後に結論を伝えるというメールです。海外だと、このようなメールは無視される率が高くなります。もしあなたが所属している企業が、世界中で名の知れた企業であれば別ですが、そうでなければ、「何だか長々と書いてあって分からないメールだな。後で読もう」と後回しにされ、忘れ去られてしまうのです。
海外のビジネスマンにメールをする場合、必要なのは「長々と丁寧なメールを書かなければ失礼」という考えをまずは捨てることです。「海外のビジネスマンは短く簡潔なメールが好き」と肝に銘じておきましょう。

トラブルを防止するための英語メール3つのポイント

メールであれば「言った言わない」はありませんが、「必要なことが書いていない」または「書いてあることが誤解される」ことでトラブルになることがあります。そこでトラブル防止のための3つのポイントを挙げてみます。

1.時間の表記

まずは、細かい部分ですが重要な点です。日本と韓国であれば時差はありませんが、それ以外の国となるとほぼすべての国で時差があります。実際に顧客を訪問して打ち合わせをする際に、ちゃんと現地時間での打ち合わせ時間を伝えているか、注意しましょう。特にOutlookやGoogleカレンダーで予定を管理していると、日本時間にばかり目が行ってしまいがちです。相手国は日本時間からマイナス何時間かを頭に入れておくと良いでしょう。同様に電話会議での日本時間と海外時間の連絡ミスも多発する事案ですので注意しましょう。
こうしたミスを防ぐためには、予定を連絡する時に意識的に2つの時間を記載するのが良いでしょう。
Here are our available time slots for discussion.

1.MAY 8th, 3pm (Japan time) = 1pm (Thai time)
2.MAY 10th, 5pm (Japan time) = 3pm (Thai time)
3.MAY 11th, 11am (Japan time) = 9am (Thai time)


こちらが打ち合わせ時間候補となります。

1.5月8日 午後3時(日本時間) = 午後1時 (タイ時間)
2.5月10日 午後5時(日本時間) = 午後3時 (タイ時間)
3.5月8日 午前11時(日本時間) = 午前9時 (タイ時間)
なお、日本では午後5時のことを17時と言ったり、夜11時を23時と言ったりしますが、海外では0時から24時までで1日を表現するのは、あまり一般的ではありません。午前何時、午後何時、と表現する方が一般的ですので、24時間表記はなるべく使わないようにしましょう。

2.アクション指示は明確か

メールを送っても、先方が動いてくれている気配がない。海外のお客さんとメールしていると、このようなことが多々あるかと思います。この場合は、「先方があまりやる気がない、急いでいない」ということもありますが、「こちらからのアクション依頼が明確ではない」ことが原因の可能性もあります。「何だか長いメールで色々書いてあるけど、よく分からないし、読むのが面倒なので、何か言われたらやろう」という態度です。
このような場合には表にするのが分かりやすいでしょう。リストを作るときは、「何をやるか」、「誰がやるか」、「いつまでにやるか」を明確にします。そして、何をやるかの部分は、動詞(何をやる)で書き始めるのが効果的です。こうしたものを共有することで、お互いに仕事に対して緊張感を持って取り組むことができます。

3.何を約束して何を約束していないか

最後に、「言った言わないを避けるため」の内容です。特にお金と労力が関係するところです。「労力がかかったことについて、支払いは生じるのか」「予期しない部品交換の費用は誰が負担するのか」といった具合です。特にトラブルが発生した時には要注意です。多くの海外企業では、「自社が原因のトラブルについても、できるだけお金も労力もかけずに解決しようとする」のが一般的です。
よって、次のように合意することが望ましいでしょう。
Investigation cost will be covered by BCD. Product fix cost will be covered by ABC. If you’re ok, we’ll start investigation.
調査費用はBCD株式会社で負担。製品修正コストはABC株式会社で負担。もしこれで問題なければ、私たちは調査を開始します。

日本では、お互いが良い意味で「なあなあ」「阿吽の呼吸」「貸し借り」で融通しあうものですが、こうした阿吽の呼吸は海外企業には通じません。よって、常にコスト負担を明確にして進めましょう。

英語メールに返信がない?そんなときの対策

これまで10年以上海外企業とビジネスをしてきた筆者の経験からすると、海外企業のビジネスマンはメールの読み方が「雑」であることが多いです。例えば、7つの確認事項を送ったのに、1つの回答しか返信してくれていない、なんてことが多々起こります。また、メールしたのにいつまでも返信が来ないことも往々にしてあります。

こうした場合におススメなのは、スマホのメッセンジャーソフトで連絡することです。日本ではLINEが有名ですが、英語圏だとWhatsAppメッセンジャーがあります。メッセンジャーであれば、相手の電話番号さえ分かれば無料でテキストメッセージを送ることができます。日本人同士のビジネスに比べて、海外ではビジネスでテキストメッセージをやり取りすることについてのハードルが低いのです。先方の携帯番号は、メールのフッターや名刺に書いてあることが多いので、メールや名刺をもらい次第、登録しておくと次のやり取りがスムーズで良いかもしれませんね。

よって、返信がない場合は1日おき位に進捗を確認しましょう。「何度も確認するのは気が引ける」かもしれませんが、相手にも回答する責任がありますので、しつこく聞くことを恐れてはいけません。なお、確認メッセージは1行でOKです。
Hi John, how is the status of the technical spec list?
やあジョンさん、技術スペックリストの状況はどうですか?
日本語だと「恐れ入りますが」「お手数おかけしますが」など、枕詞を付けてしまいがちですが、英語では一切不要です。

まとめ

日本語でもメールだけのやり取りだと、誤解が生じてしまいがちです。生じた誤解によりトラブルになったり、手戻りが生じたりなど、金銭的、また労力的な損失が生じることは多くあります。しかし、上記の3点の確認をしっかり行うことで、このようなトラブルの多くを回避することができます。ぜひ、試してみてくださいね!

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